同居人は無口でクールな彼
第7章 気持ちの変化
「ねえ、昨日のどういうこと!?」
翌日の放課後の時間に、開口一番突っかかってきたのは希美ちゃんだった。
しかもかなり興奮している様子。
そして、その様子を苦笑いで見つめている灰谷くん。
「えっと、話せば長くなるんだけど」
どこから話せばいいのか。
でも、翔哉くんに話してもいいかどうか許可をもらっていないし。
「だったら、今日はこれからファミレスにでも行って話そう」
「え!?漫画は!?いいの?」
「いいのよ、今日1日くらい。それに昨日のことが気になっちゃって手につかないもの」
希美ちゃんの勢いに押し切られて、わたしと灰谷くんは引きずられるように学校を出た。
でも、翔哉くんにラインを送るのを忘れずに。
出るときに、“今日は先に帰るね”とだけ送っておいた。