同居人は無口でクールな彼
第9章 仲良し同盟
その時が来るまでドキドキした。
“いいよ”と言ってはくれたけど、本当に来てくれるのか分からなかったから。
翔哉くんが一緒に勉強するかもしれないと、昨日ラインでのんちゃんには伝えておいた。
灰谷くんのラインは知らなかったから、灰谷くんには隙をみて学校で伝えた。
「(いつものところで)」
放課後になると、のんちゃんが口パクでなにかを伝えている。
何を言っているかよく分からなかったけど、とりあえず頷いておいた。
きっと、またあとでという内容を言ったと思ったから。
そして、翔哉くんにもラインを送っておいた。
あの空き教室で勉強会をすると。
「鈴香ちゃーん」
教室に入るとニコニコ顔ののんちゃんが、すでにスタンバイをしていた。