同居人は無口でクールな彼
「ねえ、翔哉くん。確かおじさん……」
「今日から出張って言ってたな」
「ということは……」
今夜は翔哉くんと2人きりってこと――!?
どうしよう……!
突然2人きりって言われても、どうしたらいいかわからないよ。
「晩飯どうする?」
わたしはこんなに緊張しているというのに。
翔哉くんはのんきに晩ごはんの心配だなんて。
「えっと……簡単なものでよかったら作ろうか?」
「なに作れんの?」
「うーん……うどんとか、そばとか、ラーメンとか」
「麺ばっかじゃん」
料理なんてほとんどしたことがなかったから、茹でるだけとか簡単なものしか作れない。
ほんと、役に立たないな、わたし。