同居人は無口でクールな彼
第6章 不穏な足音



希美ちゃんの漫画の手伝いも気づけば5回目を迎えた。


「鈴香ちゃん、今日は遅くまでごめんね」

「ううん。今日は希美ちゃん、波に乗ってたね」


絶好調の希美ちゃんは、なかなか手が止まらなくて。

結局校舎が閉まるギリギリの時間まで残っていた。


「もう暗くなっちゃったけど、大丈夫?」

「大丈夫だよ」

「送っていこうか?私のせいで遅くまで残しちゃったし」

「いいよいいよ。大丈夫だって」

「でも、最近この辺不審者が出るって先生言ってたし」



今日のホームルームの時間に担任の先生から忠告があった。

最近この辺りで不審者が出るから、下校するときはできるだけ1人では帰らないようにと。




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