寒さも抜けて暖かくなり始めた3月。

あの誤解の一件から1ヶ月が経とうとしていた。


なのに私の心の中はずっと複雑な気持ちのままだ。


もちろん、誤解だったことも分かったし、晃輝の嫉妬も見ることができた。

だから、少しは気持ちの揺れが落ち着くかと思ったのに――。



「はぁ……」



今日はたまたま、私も晃輝も2人揃って仕事が休みだった。

だから、晴輝も保育園をお休みにしている。


そんな晴輝と晃輝が目の前で遊んでいる光景をみて、私は洗い物をしながらそっとため息をついた。


キャッキャッと声を上げて遊んでいる晴輝はとても楽しそうだ。


そんな時、晃輝がふと顔を上げて私の方を見る。

視線がバッチリ合ったが、どうしたのだろう?



「雪音?なんかあったか?」



まさか、ため息を聞かれた?この距離で?


聞こえないとおもっていたのに。どう言うべき?


返事に詰まっていると、晃輝はさらに問いかけてくる。



「なんか、元気なさそうだから」