酒飲み女子がどきどきさせられてます

二人

八木君が異動してきて2週間がたった。
優子は八木君の指導係となった。

そして、この間、八木君目当ての女子社員から異様に話しかけられた。
そこで、彼が「子犬君」と呼ばれ、先輩女子社員からの人気が高いことを知った。

たしかに、恐ろしく顔の整ったイケメンだし、ナンパ男からそれとなく助けてくれるという性格イケメンなところもあるのだから、女子達がキャーキャー言うのも否めない。
しかも、(名前を忘れた)同期が言っていたように仕事もできそうだ。

八木は前部署で保護者向け情報の企画と作成をしていた。
そのせいもあってか、今の受験や学校教育に関する知識量は予想以上に豊富だった。
前部署で培った知識を現部署の企画として役立たせているところや発想力には目を見張るものがある。


私は八木君と一緒に小学生のカリキュラム企画をたてることになった。
基本はこれまであるものを用いるのだが、学習指導要領の改訂に伴い、大幅な変更や修正が必要となるのだ。

今日も二人で話し合うために開いているブースに入る。
うちの会社は話し合うことが多いのでミーティングルームがたくさんある。
タイプもいろいろあるのだが、今回はドア付きの4人用の部屋を使うことにした。

通路側の壁は全面が縞模様の削りガラスになっており、文字までは見えないが室内は見えるようになっている。
椅子は1脚1脚がおしゃれで、座り心地もとても良い。
しかもドアがあって話声が響かないので気兼ねなく話せるため、優子のみならず人気のブースだった。

< 5 / 27 >

この作品をシェア

pagetop