second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
【Okuno side 9:どこまでが初詣?】


【Okuno side 9:どこまでが初詣?】


『運転、変わろうか?』

「俺、自分が助手席に座ると誰が運転しても乗って2分で酔うので、このまま運転します。」

『嘘~?!カップ麺作れないじゃん。』

「助手席でカップ麺作らないから大丈夫です。」


伊勢神宮からの帰り道。
こんな砕けた会話を橘クンとともにずっとしている。

さすがに乗って2分で車酔いなんてしないだろうから、その言葉は橘クンの気遣いからきているものなんだと思う。
彼のこういうさり気ない応対も周囲の人から一目置かれている要因とも思える。


日頃、彼との業務中のやり取りは診療科が異なることもあってあまり多くはない
だから今日一日、彼と一緒に過ごして、
橘クンという人は顔面偏差値が高いだけじゃなくて、気遣いもちゃんとできる人柄も好感度が高い
ちゃんとそう思えた。

そんな彼にキスされたとか
今でも信じられない

彼にとってのキスはもしかしたら
もうちょっとコミュニケーション取りましょうという合図程度なのかもしれない

そう思えるぐらい今日、彼と一緒に過ごした時間はあたしにとってとても穏やかで無理のない時間だったように思える
でももうその時間もあと少しで終わる


「奥野さん、病院、着きましたが、ご自宅まで送りましょうか?」

『ううん。あたしも職員駐車場にクルマ置いてあるから。』


もう終わるのならば
そろそろあたしが知りたかったことを聞いてもいいかもしれない


彼との時間が楽しくて、ずっと先延ばしにしてきたそれを・・・

『今日は一日ありがと。ホントに楽しかった。』

「・・・良かった。」

光源が運転席の計器類のディスプレイの光だけの車内。
その光に照らされながら嬉しそうに安堵した彼に・・・




『橘クン、あのね・・・』

「はい?」

『昨日、森村クンから送信された動画をあたしが見せようとした時、元気がなかったように見えたけど・・・。』


あたしが知りたかったこと。
それは、あたしが彼に問いかけた言葉の内容。


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