鬼弁護士は私を甘やかして離さない

プロローグ

この季節が来ると思い出す。
彼と付き合っていたあの甘酸っぱい、でも本物だと信じてた彼の愛情。
私も彼を愛してた。
でも……彼は私に嘘をついていた。
どうしても、もう彼を信じることはできなかった。
いくら謝られても、今となっては裏切られてしまったという気持ちしかなかった。
それほどまでに彼を信頼してたし、愛してたから私にはもう何を信じたらいいのかわからないくらいに絶望した。

でも、やっぱり季節がめぐり、秋が来ると思い出してしまうのはなぜなんだろう。

いつかその答えがわかる日が来るのだろうか。
< 1 / 41 >

この作品をシェア

pagetop