桃子の発言に、みどり先生と志麻は驚きと喜びで顔を見合わせた。

「やったじゃない、ももちゃん!」

みどり先生は手を叩いて喜んでいる。

「あれからずっと本の貸し借りと交換日記を続けているとは言っていたけど、そんなところまで発展していたなんて、素敵ね~!」

そんなみどり先生とは対照的に、志麻は喜びと複雑な気持ちが絡み合ったような表情をして桃子を見ていた。

「しまちゃん……?」

桃子がそんな志麻を心配そうに見つめると、志麻はソワソワし始めた。

「あ、なんか私、用事を思い出しちゃった!桃子、良かったじゃん!楽しんでおいでよ!じゃあ、先行くね!」

志麻は、元気いっぱいに図書室を後にした。

しかしその様子はどこかぎこちなく、無理をしているようだった。

そんな志麻の様子に桃子はほんのりと胸を痛めた。

自分が若草との交換日記や夏祭りに誘われたことに浮かれていることが、志麻は気に食わなかったのかもしれないと思ったからだ。

そんな桃子を見守っていたみどり先生が、桃子の傍に来て言った。

「言おうか言うまいか迷っていたことがあるの」

「え?」

桃子がみどり先生の言葉に振り向くと、みどり先生は優しく語った。

「ももちゃん、しまちゃんの気持ちは複雑なのよ」