幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜

想いよ、届け



ザワザワと騒がしい教室。朝陽と並んで私はそーっと教室のドアを開けた。


ーガラガラ……。


するとクラスメイトの視線が一気にこちらに向かってくる。


う………。この視線、何回向けられてもなれないなぁ……。あはは……。


私は萎縮しながらもキョロキョロと教室を見渡す。桃菜ちゃん、いるかな。


心配かけちゃったから、一番に謝りたいと思っていた。朝陽に聞いた話によると私が攫われた騒動はクラスメイトにも行き渡っていたみたい。


ただ、みんなが静めてくれて先生やクラスメイトを巻き込まずにはすんだ……らしい。


時刻は午後4時をすぎていてみんな閉店の準備をしていた。注がれる視線がたまらなかったけど何とか教室の中に入り、手伝うことにした。



「こ、心美………ちゃん……?」



朝陽から離れて調理室の片付けをしようと向かっている途中、誰かに呼び止められて振り返る。
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