eスポーツ!!~恋人も友達もいないぼっちな私と、プロゲーマーで有名配信者の彼~
朝起きてすぐに、カーテンと窓を開ける。
ピンと張り詰めたような空気を肌で感じた。
体をぐんと伸ばす。
寒いけれど、とってもきれいな青空が広がっている。
「うん! 大丈夫。勝てる。頑張れる」
冷たい空気を胸いっぱいに吸って深呼吸をした。
積み重なった色々な想いはすべて、今日の勝負にぶつけるんだ。
会場に少し早めに向かうことにした。
時間に余裕があった方がいい。
いつもより少し豪華な朝ごはんを食べて、私もいつもより少しだけ派手なメイクをする。
お父さんは朝からソワソワしている。
いつも休日はもう少し寝ているはずなのに。
「春菜、あとで父さんたちも会場に向かうから」
え、別にいいのに……と思いながら、鏡台に向かっているお母さんが気合いの入った真っ赤な口紅を塗っているのに気づく。
これは「来なくいい」なんて言うのも野暮だよね。
「ありがとう」
「あ、ちょっと待って春菜! お母さん、服これで行こうと思うんだけどいい? 春菜が優勝したら私達にもインタビューがくるかもしれないよね⁉」
「母さん、別に服なんてなんでもいいだろう」
「お父さんには聞いてません!」
お父さんがしゅんとしている。
朝から夫婦漫才を見せられているようで、気分が和む。
「私も今日はピンクのコート着ていくから、その服装だと姉妹みたいでいいと思うよ」
「そ、そう⁉ じゃあこれにするわ。はぁ、緊張する……」
「母さんが緊張してどうするんだ!」
「お父さんだって朝から緊張しっぱなしじゃない」
また始まった……。
少し遅れて起きてきたお兄ちゃんは、まだパジャマのままだ。
「……春菜、頑張れよ」
「うん。ありがとう」
「あとで母さん達と行くから」
家族総出の応援か。
今日は配信以外にもテレビ局も来るだろうから、ちょっとだけ恥ずかしいかも。
すっごく、嬉しいんだけどね!
ピンと張り詰めたような空気を肌で感じた。
体をぐんと伸ばす。
寒いけれど、とってもきれいな青空が広がっている。
「うん! 大丈夫。勝てる。頑張れる」
冷たい空気を胸いっぱいに吸って深呼吸をした。
積み重なった色々な想いはすべて、今日の勝負にぶつけるんだ。
会場に少し早めに向かうことにした。
時間に余裕があった方がいい。
いつもより少し豪華な朝ごはんを食べて、私もいつもより少しだけ派手なメイクをする。
お父さんは朝からソワソワしている。
いつも休日はもう少し寝ているはずなのに。
「春菜、あとで父さんたちも会場に向かうから」
え、別にいいのに……と思いながら、鏡台に向かっているお母さんが気合いの入った真っ赤な口紅を塗っているのに気づく。
これは「来なくいい」なんて言うのも野暮だよね。
「ありがとう」
「あ、ちょっと待って春菜! お母さん、服これで行こうと思うんだけどいい? 春菜が優勝したら私達にもインタビューがくるかもしれないよね⁉」
「母さん、別に服なんてなんでもいいだろう」
「お父さんには聞いてません!」
お父さんがしゅんとしている。
朝から夫婦漫才を見せられているようで、気分が和む。
「私も今日はピンクのコート着ていくから、その服装だと姉妹みたいでいいと思うよ」
「そ、そう⁉ じゃあこれにするわ。はぁ、緊張する……」
「母さんが緊張してどうするんだ!」
「お父さんだって朝から緊張しっぱなしじゃない」
また始まった……。
少し遅れて起きてきたお兄ちゃんは、まだパジャマのままだ。
「……春菜、頑張れよ」
「うん。ありがとう」
「あとで母さん達と行くから」
家族総出の応援か。
今日は配信以外にもテレビ局も来るだろうから、ちょっとだけ恥ずかしいかも。
すっごく、嬉しいんだけどね!