恋のチャンスは3日間
「はいはーい、森下でーす」
森下 華央 ≪もりした かお≫それが私の名前。年齢は25才。

『俺』
電話の相手は幼馴染みの野村 丈真≪のむら たけさだ≫年齢25才。

「たけちゃん、どうしたー?」
ほろ酔い上機嫌な私。

『今、先輩と飲んでたんだけど、電車なくなってしかもホテルもイベントがあったとかで満室で・・・』
そこまで話を聞くと何が言いたいかわかった。

「ええ?泊めろってこと?」

『・・・うん』
うん。じゃないよ。

「李奈のとこ行けばいいじゃん」
李奈とは杉崎 李奈≪すぎさき りな≫たけちゃんの彼女。で、私の友達。

『いやー、それがさ、先輩が李奈のこと好きらしくて。つれていきたくないんだよね』

・・・なーる。

「で?なんで私?」

『もう、ほぼつぶれちゃってんだよ、先輩。で、ここから一番近い知り合いが華央なんだよ。・・・で、ごめん。もう華央の家の前まできてる。玄関あけて。』

「はああああああ?」
最悪。たけちゃんほんと最悪。私の大好きな時間をー!!!

『今度ランチおごる。頼む。』
・・・頼られると弱い。特にたけちゃんには。小さい頃からなにかとお世話になってるし。

「わかったー」
携帯を切って、しぶしぶ玄関に向かう。
玄関から外を覗くと、苦笑いのたけちゃんとその肩にもたれている人。顔はみえない。
・・・やっぱ男か!!ほんとバカなの?

恐る恐るドアを開けると
勢いよくたけちゃんが入ってくる。
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