恋のチャンスは3日間
3日目。告白。
・・う・・・なんか・・・重い。

ちょっとした寝苦しさで目が覚めると、郡司さんの腕と足が私の体にのっている状態だった。私はいつのまにか、郡司さんに背を向けている状態で眠っていたらしい。

今、何時?

壁にある時計をみると、朝の7時を過ぎたところだった。

あー、明日から会社だし、そろそろ起きた方がいいかも。
昨日は郡司さんが朝食用意してくれたから、今日は私が用意しようかな。

郡司さんを起こさないようにそっとソファーを抜け出す。


朝食が出来上がる頃、郡司さんが目を覚ました。

「おはようございます」

「・・・おはよう」

まだちょっとぼーっとしてるなー。
寝癖が可愛い。

「良く眠れましたか?」

私の質問に、こちらをみて微笑む。

「ああ、ぐっすりだった」

「良かったです」

効果がなければ、あんなにドキドキさせられた私の心臓に申し訳ない。

「・・・怒ってない?」

変な質問。朝からなぜに怒る?

「怒ってませんけど・・?」

ホッとしたような顔。

「それなら良かった」

何を気にして・・・ああ、昨日私が泣いたから?怒ってるって思ったのかな?

「昨日のことですか?」

「うん、そう。嫌な思いさせちゃったから」

やっぱりか。

「自慢じゃないですけど、怒ったとしても寝たらなおります」

「え?」

「だって、次の日にまで怒りとか持ち越すの嫌じゃないですか。1日の始まりが嫌な気分で始まっちゃう。せっかく新しい日になったのに、怒ってたらもったいないでしょ?」

「まあ、そうだけど・・・でも、引きずるじゃん、おん・・・まあ、人によっては。」

歴代の彼女の話ですか?・・・言えないけど。

「よほどのことがない限り、次の日には持ち越さないですよ。それが私のいいところだと、たけちゃんに言われたことがあります」

「・・野村・・・そっか」

あれ?ちょっと不機嫌?

そのままなにも言わなくなった郡司さんは、洗面台に消えていった。

なにか悪いこと言った?
・・・。考えても、何が悪かったのかわからない。

朝食の用意をして、郡司さんがでてくるのをまって一緒に食べた。
機嫌は・・・なおっていたようで良かった。

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