無気力な王子様は私への愛を拗らせたヤンデレさんでした。

「ひなくん」


……僕は、小さい頃から母親に暴力を振るわれていた。

そのせいでできた数々の痣。

そして、もうなにもかも嫌になって自分で切った左腕や足。


最終的に僕は悪魔と呼ばれるようになった。

どうしてだろうか。気がつけば、見たら呪われるだなんて意味のわからないことまで言われるようになり、消えたくなった。


だけど、6歳の頃だった。


……ひなちゃんと、出会ったのだ。





元々幼稚園は同じだった。でも特に接点もなくいた。ある日のパーティー。


「痛……」


もう身体中が痛くて痛くて仕方がない僕は、ボーッとしながらとくになにも考えずに立ちつくしていた。


「こんにちは!日向くん、私のことわかるかな?」


そう言ってひなちゃんは僕に近付いてきてきてくれのだ。
< 172 / 226 >

この作品をシェア

pagetop