「…おはよ。」

「…」





私、柊 美琴(ひいらぎ みこと)は

隣のクラスの人気者、時山 純(ときやま じゅん)くんが気になって気になって、仕方がない。





…のに。





「……柊さん?…あれ、えっと…九条は…?」

「…ッ」





…緊張してうまく声が出せない。






「…う、にゅい、…!」

「…にゅい?」




…あぁあああーーーー!!!!!!





なぜか時山くんにだけうまくできない、
才色兼備の真面目な天然女子高生

柊 美琴

✖️

なんかいつもちょっと惜しい、
コミュ力おばけの豆柴系男子校生

時山 純








「俺…柊さんが他の男に触られるの、
すげーやだ。」




可愛くてかっこいい時山くんといい感じになるなんて

まるで夢みたいな話。




時山くんを好きだと思う気持ちは確かなのに

胸がモヤモヤして踏み切れないのはなんで?





「こんなとこで何してるの」

知ってるけど知らない、銀髪ピアスの人。




「ずっと一緒にいようね…美琴ちゃん」

似てるけど違う、白昼夢の中のその人。




そして、何か言いたげな不思議な子猫。






でも、


「もし……俺が柊さんを好きって言ったら、困る?」



時山くんは確かにそこにいて、



私は、






「…会いたかった。」


「……こちらこそだよ。」





私は確かに、生きている。







· · ・ ・ ・ ✤ ・ ・ ・ · ·






2022/3/29〜
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