「やっぱり、勘違いなんかじゃないよね……」


「お嬢様? なにかおっしゃいましたか?」



考え込んでいたら、口に出ていたようだ。

同じ部屋で仕事をしていたソフィアに拾われてしまった。



「なんでもないわ」



だって、エドアルド様のことを考えていた……なんて言えるわけがない。


あの騎士団の見学をした日以来、ふとした時にエドアルド様のことが頭に思い浮かんでくるのだ。

特にあのウォル様との模擬戦の姿──。

とってもかっこよくて、輝いていた。


こんなことを考えてしまうなんて、もう私の気持ちはとっくに決まっているのだろう。

そう思っていても、なかなか口には出せずにいた。

もちろん、ソフィアにも言えていない。



「ほら、シェリーお嬢様。そろそろお時間ですよ」



そう急かされて、私は立ち上がった。

今日はエドアルド様が来る日なのだ。

朝から張りきって支度をしてソワソワしていたのである。

だから、こんなにもエドアルド様のことを考えてしまっていたのだろうか……。