「シェリル様はどのようなお菓子がお好きなのですか?」
午後三時──。
ティータイムの時間になると、三日に一回のペースで決まってやってくるエドアルド様。
お仕事は大丈夫なのかと心配になってしまうほどだ。
まさか、ふたりでお茶会をする日がこんなに頻繁に来るなんて考えてもいなかった。
断ることも考えたけれど、わざわざ仕事の合間に来てくれているため、追い返す事も気が引けてしまい、渋々もてなすことにしたのだ。
私はあの日ハッキリと“結婚はしません”と断ったつもりだったのだけれど、エドアルド様は納得していないらしい。
だけどこのお茶会で求婚されている訳ではない。というか、一度もそのような雰囲気になったことはない。
むしろただの世間話……が多い。
先程の質問みたいに、お見合いみたいなことをぶっ込んできたりもするけれど、基本は来なかった間の二日間の報告や騎士団の事、エドアルド様のお仕事の話がほとんどだ。