輝きのままで
「ダメなわけないだろう！俺はパートナー同伴って言われたとき、ピノコ以外に誰も思い付かなかったよ？」

「もうやめて…」

「ピノコ？」

田舎と決別した時、もう泣いたりしないと決めたのに…何故か今は涙が止まらない。

「私…シュウジに優しくされて、とても嬉しかったの。だけど、また傷つくことになるなら、もう優しくなんかしてほしくない…！」

「ピノコ、本当にごめん…」

「彼女に…沼田さんに凄く怒ってたよね。シュウジ、今も彼女に未練があるからあんなに怒ってたんじゃない？私なんかと違って綺麗な人だもん」

「あいつを綺麗と思ったことはないよ。派手なだけだし、それよりあんな性格じゃ、とてもじゃないけど…」

「だから、もういいってば」

「よくない！ピノコに誤解されたままでは終われないから！」

初めて、シュウジが強い口調で言った。
< 28 / 59 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop