輝きのままで
古傷
「…私の古傷のこと、教えようか?」

「心を許してくれるのは嬉しいけど、思い出したくないことなら無理に言わなくていいんだよ?」

「そうね、確かに思い出したくないことだけど…」

私は、子供の頃、執拗に男子からいじめられたこと、痴漢被害やその時の警官の対応など…。そのうち、男の人が嫌で仕方なくなったことを打ち明けた。

「そっか…一人で辛い思いしてきたんだな。何も知らなくて、しつこくしてごめん」

「そんな、しつこいなんて思ったことないよ。ただ、私と仲良くしてくれる理由が全くわからないとは思ったけどね…。あと、男の人が嫌なのに、初めてボーイフレンドができて嬉しかったのは本当だし」

「ピノコがいつか誰かを…いや、違う。願わくは…俺のことを好きになれる日まで、待ち続けたいんだけど…それは重荷かな?」
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