もう泣かないで、君はとても素敵だから
「重荷なんて思わないよ…」

「それならよかった…ずっと待ってるから。正直、俺も初めてこんな気持ちになったから、スマートでモテる男にはとても敵わないし、ピノコをいい男にさらわれそうな不安はあるけどさ」

「そんなことあるわけないって…」

まず有り得ないことだと思い、私は少し笑った。

「ないといいけど。俺、ピノコが安心して選んでくれるような男になれるように頑張るから…」

ずっと待ってると言ってくれたシュウジ。

私、本当はとっくにシュウジに心を奪われてた。

ただ、古傷が疼かなくなるまで、この想いは秘めておきたい。

だけど…いつかきっと、本当の気持ちを打ち明けるからね…。
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