輝きのままで
まだ残暑厳しいが、夜には心地よい風が吹く。

気づかれぬよう、シュウジの横顔を盗み見た。

もともと、彼の優しさに惹かれていったので、特にルックスを気にしたことはなかったけれど、その横顔が端正なことに、今更乍ら気づく。

性格があんなに優しいのに加えて、長身でサラサラの髪、顔立ちも整っているという素敵な人だから、モテないはずがないのに、本人は自分自身をさえないタイプだなんて思っているみたい。

全く無自覚なところも好きだな…と思っているけれど、まだ一度もそれを口にしたとはない。
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