現実主義者の恋愛事情・王子を一時預かりします  レイと綺麗
童話に出てくる
白馬に乗ってくる王子さまとか、

貴公子とは
こんな感じの人なのだろうか

細身で美しく、優雅な身のこなし。
彫刻のように、
完成された顔立ち

髪はやや濃いめのブラウンで、
長めだ

「はじめまして、レイです。
レイ・ロンデールです」

その声は低めでよく響いた。

綺麗は現実に戻った。

グラスの音が
ガチャガチャ店内に響く。

「いやぁ・・今始めたばっかり
だから、
座って、座って!!」

私は
こいつのお世話係だから

それでも・・
見つめてしまう。

男が好きで・・
フランス人の彼氏がいるんかい?

「ロンデールさん、
何飲みますかぁ?」

接待でも、相当いい酒飲んでいるのだろう。

ワインとか洋酒とか大吟醸に
まけない、

ボロの出ないそこそこの酒は・・・

「梅酒とかどうですか?」
綺麗は
テンション高めにして聞いた。
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