義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 なんか、今日はやたらとスキンシップが多い……。でも、今のも決して恋人みたいな意味じゃないからと自分に言い聞かせ、動揺を隠してツッコんでみる。


「同居は嫌だったんじゃないの?」
「この年で親と暮らすのはね。六花は別」


 ああもう、さらりと特別扱いしないでほしい。嬉しくなってしまうじゃないか。

 悶えそうになるのをぐっと堪える私に、聖さんは甘く微笑む。


「朝も夜も、六花の顔を見られたらがんばれそうな気がする」


 案の定、胸がキュンと鳴いた。だから恋人じゃないんだって!と、心の中でもうひとりの自分が叫んでいて騒がしい。

 とはいえ、そんなふうに思われているのは単純に嬉しくて自然に笑みがこぼれ、「私も」と素直に返した。

 これからこの人は義兄になる。そんな絶望的な状況になった途端、なぜかますます甘ったるくなっている彼と一緒に暮らしたらどうなるのか、今の私には想像もできなかった。


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