婚姻届を提出した私たちは、晴れて夫婦となった。

陸人さんのプロポーズを受けてからここまで来るのに長い年月がかかってしまったけれど、凛という宝も得られて幸福を噛みしめている。

陸人さんは、二月の半ばにあった保育園のお遊戯会にも顔を出してくれた。

舞台の上で懸命に踊る凛を見て「かわいいなぁ」と目尻を下げっぱなし。

終わったあと凛を抱きしめて、「凛ちゃんが一番かわいかった」と親バカ全開の発言をしていたが、実に微笑ましい光景だった。


陸人さんとの生活が始まってから、凛は今まで以上に元気になったと思う。

いつも笑顔が弾けているのだ。

額の傷も陸人さんの丁寧なケアのおかげで順調に治癒していて、安心している。



「凛、待って。ダメ……」


土曜の午後。
おやつの準備をしていて目を離したすきに、凛が寝室で仮眠を取っていた陸人さんを起こしに行ってしまい、慌てて追いかけた。