【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
第十章 本当に結婚したい人
◇ ◇ ◇



「僕はずっと、あなたのそばにいたいです。……だから姫、僕の奥さんになって下さい」

 一昨日、ルイトさんから正式にプロポーズを受けた。 
 だけどその答えは、まだ返せていない。
 
 プロポーズされたことは、正直に言うと嬉しかった。 婚約者だということは、事故にあい目覚めたあの日からなっていたけれど。

「ねぇ、マロミさん」

「ん?どうされました?姫」

 マロミさんの作ってくれた朝食のパンケーキを食べながら、わたしはマロミさんに「一昨日ね、正式にプロポーズされたの」と伝える。

「あらまあ! そうなのですね!」

 マロミさんは嬉しそうに笑っている。

「う、うん。奥さんになってほしいって、言われた」

「良かったじゃないですか」

 良かった……のかな? 婚約者が三人いるわたしは、ルイトさんと結婚してしまっていいのだろうか?
 わたしが本当に結婚したい人は……誰なんだろう。

「カルティナ姫? どうかされました?」

「……あ、ううん。なんでもない」

「にしても、姫もついに結婚するのですね」

 マロミさんの言葉に、なんだか私の心がザワザワした。
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