【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
第五章 一回目のデートを終えて
「ここです。ミートパイの美味しいお店」
「ここですか。雰囲気いいですね」
「はい。ミートパイ以外にも、何でも美味しいですよ?」
降りたバス停から五分程歩いた所にあるお店に着いたわたしたちは、お店の中に入った。
「こんにちは、カルティナ姫。今日も美しいですね」
お店に入るとよくいる店員さんから、そう言われる。
「ありがとうございます。……あ、あの、ミートパイを二つください」とわたしは伝えた。
「ミートパイですね、かしこまりました。 空いているお席にお座り頂いて、お待ちください」
「はい」
わたしとアレンさんは、空いている席に向き合うようにして座った。
「楽しみです、ミートパイ」
「お口に合えば、いいんですけど」
「カルティナ姫のオススメなら、間違いないと思ってますよ?」
そう言ってくれるアレンさんは、本当に優しい。
アレンさんみたいな人と結婚したとしたら、わたしは一体どんな結婚生活になるのだろうか。……なんて想像してしまう。
「アレンさんは……。その、わたしと結婚しても後悔しませんか?」
「え? なんですか?急に」
アレンさんは困惑したような表情をする。