夜桜
プロローグ
プロローグ

激動の時代、幕末。
その時代に名を轟かせた新選組は、僅か六年だけ存在した。
そんな彼らと共に生きた一人の少女がいる。

正義を信じ、誠の旗を掲げ、剣をふるう。
新選組と共に生きた少女の名前は、歴史に残されていない。
だが、彼女の生きた証は彼らの胸の内で、ずっと。

あの日見たものは幻だったのではないか。

もしかすると、私は長い長い夢を見続けていたんじゃないか。

いや、そんなはずはない。彼らは今もこうして歴史の中で眠っているのだから。

長い時を経て、私の心に迷い込んだ彼らの魂。夢か現か幻か。この答えは如何に。

揺れる特急列車の中、現実であったこととは信じ難い事実を体験した私は、あの日の出来事をノートに綴った。

いつから書き始めれば良いだろう。

随分と長くなる物語になりそうだ。それでも構わないなら聞いてほしい。私の大切な時間を。


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