これが我が一族の能力〜鎌倉時代編〜
そして。
約束の日。




「慶士!」
「明里。待ちました?」
「全然!」
「じゃあ行きましょうか?」
「うん!」



明里の手を繋ぐとかなり冷えていた。




「全く。こんなに冷たいのに」
「私が楽しみで早く来ちゃっただけなの!」



明里。
キミはっ。



「ちょっ!?慶士!」
「誰も見てないですから」
「で、でもっ」
「じゃあ行きましょうか?」



明里の手を握り、平泉へ。
車で東北街道を経由して向かう。




「うわぁ、綺麗」
「喜んでもらえて嬉しいですよ」
「先にホテルに行きましょうか?」



ホテルに荷物を置き、平泉の町を歩いてまわることに。



「明里。寒いですから、きちんと着込まないと」
「大丈夫だよ。それに寒かったら……慶士がぎゅってしてくれるでしょ?」
「明里……」



全く。
無意識に煽って。



明里は頷いてくれるだろうか?



明里のために買った指輪。
キミのこれからを俺にくれると嬉しいな。
< 4 / 78 >

この作品をシェア

pagetop