日直当番【完結】
 宿題が終わる頃には、眼鏡がそろそろ出来上がる時間になっていた。眼鏡屋さんに戻ると、既に眼鏡は出来上がっていて、さっきの店員さんがケースに入れて眼鏡を持ってきてくれた。進藤くんは早速新しい眼鏡をかけ、まわりをきょろきょろと眺めて見え具合を確認した。

「前の眼鏡よりとてもクリアに見えます」

「デザインも素敵でお似合いですよ」

「ありがとうございます」

 私のセンスのお褒めの言葉をいただいたところで、私たちはお店を後にした。

「なんですか。人の顔を見てにやにやと」

「いやー別にー。いい買い物したなーと思って」

「買ったのは僕ですけどね。神崎さんが選んでくれてよかったです。自分では選ばないデザインですけど、こういうのもありですね」

 私たちは満足な買い物をして、足取り軽く帰路に就いた。

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