武蔵君に男として興味あるわけじゃないけど……




真穂と慶次君の状況気になるかもしれないから報告してあげないといけないしね!




私はふぅっと息を吐いて通話ボタンを押した。



「もしもし楓ちゃん?修学旅行中にごめんね、電話大丈夫だった?」

「自由時間だし全然大丈夫だけど?」

「そっか、よかった」

「今日の真穂と慶次君の様子の事でしょ?気になるもんね」

「え?いや、いつくっ付くんだとは思ってるけど修学旅行中まで気にならないよ?」

「そうなの?じゃあ……魔法薬の事?真穂のおばあちゃんほど知識ある魔女じゃないけど答えられる事なら教えるから何でも聞いてね」

「魔法薬の事でもないんだけど……今日の部活楓ちゃんいなかったからさ。何か楓ちゃんの声聞きたくなっちゃって……って、ごめん。そんな事で修学旅行中に電話なんて迷惑だったよね」

「ほえっ!?あっ!そ、そんなっ!迷惑なんて!」



何動揺してるの!?
200年生きてるくせに男子高校生の言動に動揺するなんて絶対ありえない!



大人の余裕見せなくちゃ!



「本当?よかった、そしたら大丈夫な時間まで少し話そう?」

「あの……うん……」

「楓ちゃんって今結婚してたり、彼氏とか……いたりするの?」

「っ!?」

「あ、ごめん……何でも聞いてって言ってたからデリカシーなかったかな」

「そんな事……えっと……今は……いないけど?」



今はとか大見栄張ったけど……実を言うと、これだけ生きていて今まで一度も彼氏も出来た事ないし結婚だってした事がない。




男に騙されたことだけは一回あるけど……そのせいで……今はそれはいいや。




「そうなんだ」

「……武蔵君は?」

「彼女?いないよ」

「いた事は?」

「……まぁ、あるけど」

「あるの!?」

「って言っても、もう2年も前の話だし……楓ちゃんは?前の彼氏とか結婚相手どんな感じだった?どんな人タイプ?」

「えっ!?」


あれ……?もしかして、武蔵君……私の事気になってくれてる?
武蔵君には魔力使った事ないけど……



「ごめん……一気に聞き過ぎた。えっとさ……200歳以上年下とかありですか?」

「あ……人によってはあり……かなぁ?魔女って女しかいないから私より年上の男いないし……」

「そうなんだ……もし俺の事ありだったら……今度休みの日二人で何処か出掛けない?」

「う、うん……良いけど?」

「本当!?やった……じゃあ、修学旅行から帰ったら詳細決めよう?」



……武蔵君って本当に慶次君と兄弟なの?




好意持ってる事隠さないで堂々と誘ってくれるなんて。




消灯時間ギリギリまで武蔵君と通話して、通話を切ると胸が熱くなっていた。





どうしよう。
今すぐ武蔵君のところに行きたい。





高校生じゃなかったら今すぐに帰るのに。





って!3学期終わったら姿消すって決めてたのに私は何してるの!?




でも……武蔵君が私に好意を寄せてくれてるなら目的果たせるかも……駄目!武蔵君の事目的の為に利用するみたいだ……。





はぁ……こんな歳になってから……人間の事気になるなんてどうかしてる。





まだ向こうも私も完全に好きになってるわけじゃないし、とりあえずデートは行こう。