どれぐらいの時間だったのか、数分にも感じたし、一瞬だったような気もする。

次に目を開いた時には、そこは今までいた城とは比べ物にならないほどの広さの部屋だった。豪華で美しい金の装飾に、真っ赤なビロードの壁、初めてみるその光景に驚いてしまう。

「無事についたな」
周りの部屋の様子に安堵したように言ったアレックス様に、ここが彼に部屋だということを理解した。

「殿下!」

そこにすぐに気配を感じたのか、大きな開きの立派なドアの向こうで声が聞こえた。