クールなご主人様は溺愛中

甘えろよ

チクタクと時計の音がして、秒数を刻む。


そして、短針と長針が12のところで重なり合う。


「冬夜くん、あけましておめでとう」


「おめでとう。これからもよろしくな」


私は、冬夜くんの部屋で冬夜くんと年越しをした。



里紗さんも柴崎さんも、周りの人はみんな実家に帰った。


冬夜くんのご両親は、どちらも忙しいらしくこの家には私と冬夜くんしかいない。


「里奈、こっち」


そう言って、冬夜くんが腕を広げる。


おいでって言ってるみたい。


私が恥ずかしくて躊躇ってると、冬夜くんから近づいてくる。


そのまま暖かな温もりに包まれた。


付き合いだしてからというもの、冬夜くんが甘い。


甘い、とにかく甘い。


夜食を持っていけば多いスキンシップで迫られて、

ちょっとの合間でも私の部屋に来たり、
メイドの仕事をする私を見に来たりと、会わない日はない。
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