俺の世界には、君さえいればいい。
*隠していた本心*




まさかの学校をお休みしてしまった…。

一応は中学のときも皆勤賞で、高校でも頑張るぞって思ってたのに…。


それはお腹からくる風邪のようなもので、体調を崩してしまいまして。


私はもちろん行くつもりだったけれど、おばあちゃんは心配性なところがあるから。

すぐにお父さんとお母さんへ連絡すると、『休みなさい!!』と、おばあちゃん以上の心配が返ってきた。



「かなのー?様子はどう?」


「…すこし怠いくらいだよ、おばあちゃん」


「やだ、ちょっと熱があるかもしれないわね。顔がさっきより赤いもの」


「うーん…、私は全然へいきだけど…」



確かに身体がぽかぽかするかもしれない…。お腹につられて回ってきちゃったのかな…。

でもたぶん寝れば治るからと、おばあちゃんに笑顔を見せておく。


そんなおばあちゃんの手にはビニール袋が下げられていた。



「おばあちゃん、なにか買ってきてくれたの…?」


「…たった今かなののお友達が来てくれたの。渡してくださいって」


「えっ、ゆっこかな…!」



今日も朝から心配メールがたくさん送られてきたし、とうとうお見舞いに来てくれちゃったのかもしれない。



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