あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
幸せに満たされる

ベッドの横に置かれた小さなテーブルの上には、アンティークな百合の形をしたベッドサイドランプが置かれている。

ランプの明かりが部屋の中をぼんやりとオレンジ色にしている。
ここは、見慣れている悠斗さんの部屋だ。

ベッドの上で私を組み伏せるようにして、悠斗さんは私を見つめている。
その美しい瞳に中には、オレンジ色のサイドランプの光と私の顔が写っている。

恥ずかしさで堪らなくなり、何か言おうとした私の口は、悠斗さんの唇で塞がれた。
味わうように触れた唇は、角度を変えながら深くなる。

悠斗さんの舌が私の口の中を探るように動き回り、私の舌を捕まえると、私の弱い舌の裏側を執拗に愛撫する。

口づけだけでも、身体が熱く溶けそうになる。

そして、悠斗さんが唇を離すと、私の唇から、まるで離さないでと言っているように、透明な輝く糸を引いた。


「桜、愛している…」


私は言葉で返事をするのではなく、自分からもう一度、悠斗さんに口づけた。
お互いを味わうような長い口づけは、自分と相手との境目が分からなくなるようだ。

やがて私の唇から離れた悠斗さんの唇は、首筋から鎖骨を通り、胸の一番高い頂へと移動していく。

さらに胸の頂を悠斗さんの熱い舌が何度も往復し、その頂に優しく歯を立てる。
自分でも驚くような、甘い吐息が漏れてしまう。


「あっ…ふうん…あっあっ…ダメ」

「桜はここ舐められるの弱いよな…。」

「恥ずかしいから、もう言わないで!」


更に悪戯な表情で悠斗さんは、その長い指を私の足の間に探るように刺し込んだ。


「桜が、こんなにも俺を欲しがっているよ…ほらこんなに。」


悠斗さんがその指を、捏ねまわすように動かすと、部屋の中には、恥ずかしい水音が響き渡った。


「だめ…もう…やめて…。」

「ダメじゃないよね…もっとでしょ。」


美しく妖しい光を放つ瞳で悠斗さんは微笑んで見せる。

そして、私の両足を大きく開くように持ち上げると、悠斗さんは固く熱いその部分を私の中へとゆっくり沈ませる。

お腹は悠斗さんでいっぱいになり苦しいのに、なぜか胸が熱く幸せが込み上げる。

悠斗さんは何度が大きく動いた後、そのまま動きを止めた。


「桜、…君を腕の中に閉じ込めておきたい。誰にも渡したくない。だから、皆に公表しよう。桜は俺のものだってね…良いだろ?」

「…はい。」


私が小さく頷くと、悠斗さんはまた大きく体を動かして、私を打ち付けた。
何度も大きく揺さぶられた私は、そのまま腕に抱きしめられて意識を飛ばしていた。


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