本当ならー、
キリヤマをダシに
アっサミちゃんから入手した
ネタ先に
早速聞き込っときたい
ところ我慢しまくって
『Q』のプチプラセット時間で
退却~。

「アマネさん、あざーす!あの
ちなみになんすけど、あれって
金額どれくらいなんすかね?」

最低限でも飲んじゃったから
ポーターによろっといた
白タクに乗ると、
図々しいくもキリヤマが
『Q』ん支払いを聞いてくって
ことはぁ?
キリヤマ、アサミちゃん
よっぽどやな?え?おい?

「あーゆークラブは項目いろいろ
あっからなあ。こみこみ1人4万
に、ボトルん金額足したぐらい
にサービス料と消費税かか
るって思っとけー。オケ?」

今日は僕担サクラやないし、
売上払いは自腹奢りだよん。

「ボトルにサービス50パーと
タックス10パーがつくんが曲者
ぞ。10万入れたら、プラス大体
7万ついてくっから、しょうみ
90分セットで20万がふつー。」

て、答えたったら
キリヤマの顔色がかわりよん。

「え、2人だと、、」

「そゆことー。まあ、早割時間で
いってるけど、そんなとこな」

だー、かー、らー、

「んじゃ、ここで降りよか。」

ワケわからん風な
キリヤマをとりあえず
タモツん店に投げ込んで
僕んは早々にそのまんま白タクで
帰った。

キリヤマ、タモツんとこで
体で払え!ってな?!

ゆーことで、一時休戦も
仕方無し。

アサミちゃんがゲロってくれた
僕んの接待店は、
タモツん系列んグループ店だ。
しかも、僕達世代よりも
ずっと先輩年代の店。

タモツん店なら良かったっけど
そうわ問屋が卸さんみたい。
あっこは
タモツもアウェイな老舗店で
いわゆる『おじホス』ん
店だ。

よりによって、ここ!?

「しゃーないから、日を改めて
タモツにナシつけてもらう
っきゃなきだよ、カレンさん」

相変わらずの
独り言ヤバい状態で
僕んは、
後ろ姿の妻を眺めつつも
食べてくれるはずのない
パスタとペリエを
片付けてた。

それにしても、
この状態には既視感を覚えちゃう
つーのも、

「最初んころは、カレンさん
僕んこと、相手にしてくれん
かったろ?よう、後ろ姿ばっか
向けられてたん、何気に思い出
すかも。あ、ワインあける?」

僕んのカレンは
究極のツンデレよ!
昔も、ただ今もな!

キッチンパントリーに備え付けの
ワインセラーから、
1本のボトルを取り出しーの
グラスを2つ並べーの、

後ろ姿の妻が好きな
枝付き干し葡萄を
黒い箱から出しーのしとると、

『ブーーっブーーっ』

「ん、なんろ?タモツ?」

電話が鳴って、見る。
タモツでなく
キヨヒコからのメッセージ。

あ、忘れとった!!
キヨヒコは、今
僕んの代理中だっけ
いかんいかん。
どれどれ、、

『タモツから、へんな新人捕った
から店に客連れてこいって、
脅された。カレンさんの彼氏だ
って?アマネ、ヘタレ男に負けた
たんだな笑笑笑朝まで宴!』

そんで
メッセージに添付ってきたのは
キヨヒコが
嫌がるキリヤマと
バカ騒ぎする店ん様子。

うん!上手くやっとるな。

「カレンさん、ほらキリヤマ。
料理学校同いーだったんろ?」

僕んは
電話の画面を、
後ろ姿の妻に向けっけど、
後ろ姿の妻カレンは
ちろっとも微動だもせーへん。

枝付き干し葡萄も、そのまま
減ることない、この事実!
寂みしー。

「カレンは、よっぽどスツールが
気に入ったんな。ちがうの?」

ふと改めて
後ろ姿の妻が座るスツールを見る

そもそも
そんなスツールが家に
あったのんも、知らんかったし。
てか、そのスツール。
どっかで見たよな?

ついでに言うと
謎に、
僕んがベッドルームへ行くと
ちゃんとベッドルームに座りに
居とるんですよー、妻はー。
もち、
後ろ姿で。

さすがに最初、夜中に
見た時は心臓とまるか思った!

「いっそんこと、ベッドん入って
くれりゃあえーよカレンさん」

まあ、なきけどな!!
あー、もう!てか、、

「なんか、オバアが言うてた
気ーすんのに、忘れてる。
なんやったか?後ろ姿なんは」

つまらん事を考える前に、
僕んは
あえて
声に出して
オバアの言葉に思考を合わせる。

『ブーーっブーーっ』

再びメッセージを知らせる
電話のバイブ。

なんや、キヨヒコか?

僕んは、ワイングラスを置いて
後ろ姿の妻を眺めつつ
電話の
短いメッセージを
読み上げる。


『カレンが見つかった』


「なに?
ってか。え、マジ!!
カレンさん見つかったよ!!
うん?何か変な感じするわわ」

僕んは思わず、
後ろ姿の妻カレンに声を掛けた。

メッセージは妻の兄。
つまり義理兄の
お堅し医者の長男やローだ。

「カレン、行ってくっけど、
ほなら、こっちはどないなる?」

後ろ姿のカレンに
声をかけて、
電話の
『カレンが、見つかった。』を
また見て、

僕はコンシェルジュに
ハイヤーを回してもらうよう
専用ボタンを鳴らした。