憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
その時、携帯に着信があった。


恭介君からだ。


私は、慌てて頬に流れた涙を拭った。


『もしもし』


『あっ、里桜。ごめん、休みなのに突然電話して』


『ううん。恭介君は仕事中だよね?大丈夫なの?』


『うん。今は休憩中なんだ』


ちょっと…元気ない?


『そっか、お疲れ様。でも急にどうしたの?』


ほんの少しの沈黙。


『…里桜の声、聞きたくなって…』


『えっ…』


『ごめん、困るよね。急にそんなこと言われても』


『う、ううん』


『里桜と話したくて、気がついたら電話してた。本当に…俺…自分の気持ち抑えられなくて情けないよ』


申し訳なさそうにつぶやく恭介の気持ち、やっぱり嬉しかった。


『情けないとか言わないで。恭介君の気持ち、すごく有難いよ。今ね、私、公園にいるんだ』


『公園って、あの公園?俺が告白した?』
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