憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
LUNA BLUの奇跡
『里桜ちゃん』


ホテルの廊下で呼び止められて振り向くと、千隼先生がいた。


少し遠くからこちらに向かって歩いてくる。


スーツ姿の先生は、まるで王子様みたいにキラキラして…


ひときわ輝くオーラをまとってる。


ホテル内のどこで見ても…そう。


『は、晴月部長』


私の目の前に来て、その輝きはさらに度合いを増した。


ま、眩しい。


自然に高鳴る胸の音。


この状況、いい加減慣れないと心臓に悪いよ。


『その呼び方なんか気持ち悪いな』


『えっ?』


『晴月部長とか、嫌だ』


い、嫌だって…


そんなこと言われても、いつまでも千隼先生じゃダメだよね。


ここは仕事場だし、みんな晴月部長って呼んでるのに私だけ特別なのはおかしいから。


『千隼先生は、このホテルの部長さんですから…』


って、ホテルを出てもやっぱり部長は部長。


私の会社の上司なんだ。
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