それはもう、叶うことのないはずの恋だった。
その友達と別れて、私は1人、ローファーを履いて校門に向かう。


校門には、卒業生の両親であろう人々が群がっている。



私の母は仕事で来れないと言っていたけど、思わず姿を探してしまう。



本当は来て欲しかった。でも言えなかった。




私のこの性格が、本当に嫌いだ。




ふと、校門を出てすぐのところに、見かけない制服を着た生徒が立っていることに気づいた。


もしかして、卒業生の誰かの友達なのだろうか。



近づくにつれ、その人は男子なんだと分かる。


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