儚く甘い
はじめはバイクにみわが乗ることを反対していた達哉。
危ないからと拒否をしていた。
でもみわがどうしても譲らず、根負けしたのだった。

「本当にちょっとだけだからな」
「うん!」
心配する達哉をよそに、みわは楽しそうに声をあげている。
「怖くないか?」
走行中に声をかけるとみわは「全然!すっごく楽しい!」とうれしそうに声をあげる。

「ちゃんとつかまってろ、落ちんぞ!」
と、腰に回されたみわの手をギュッとつかみ、達哉はバイクを更に走らせた。

きゃっきゃと嬉しそうにしているみわの声が、達哉の体に響いてくる。
いつの間にか達哉も笑っていた。
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