儚く甘い
一生忘れない桜
「平気か?」
「うん」
ベッドの上、横になったまま起き上がることのできない妹を、心配そうに見つめる兄たち。

『ピピッ』と電子音が鳴って、母は娘の耳にあてていた体温計を見つめた。

「何度?」
すかさず医師の兄、隆文が母から体温計を預かる。
「40度」
「こりゃ病院に行って点滴だな。」
「・・・嫌だ」
「みわ」
妹は布団で顔を半分ほど隠しながら兄に言う。
「動きたくない・・・」
「さすがに40度も熱があったら動くのも億劫だよな。」
もう一人の兄が、妹の気持ちを代弁する。
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