儚く甘い
バケットリスト
2人にはさく桜を見ること以外にも目的があった。

みわの母が作ってくれたお弁当を食べてから、みわは少し疲れたようにベンチにもたれた。
すぐに達哉が桜の下にもってきたシートを敷いて、みわを誘う。

達哉に気遣いに感謝をしながら、みわはシートに横になった。

「こっち」
達哉はみわがくつろげるようにと、自分の膝の上にみわの頭を置く。
体には自分の上着をかける達哉。

「ふつう逆じゃない」
照れ隠しで言いながらみわは達哉をまぶしそうに見上げる。
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