儚く甘い
過去と未来
達哉には2歳年上の兄がいた。
兄は5年前にバイクの事故で命を失っている。

その事故の日、兄と達哉は喧嘩をした。
将来に向けて進路を考えないとならない時期。

兄は大学に通っていて教師を目指していた。
昔から子供が大好きだった兄。
やんちゃばかりしていた達哉を諭してくれたのも兄だった。

達哉たちの両親は幼いころから秘密が多く、幼いながらに両親がお互いに気持ちを通わせ合ってはいないことを知っていた達哉。
愛情や人とのつながりを信じない達哉が、遊び歩いていることを気にかけて一心に愛情を注ぎ気にかけてくれていたのは兄だった。

だからこそ、教師という兄の夢は、兄だからこそ叶えてほしい適任の夢だと思っていた。
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