儚く甘い
そう言いながらもう一度ふっと笑ったみわの顔に、達哉はくぎ付けになる。

儚くて、今にも消えそうなみわの顔。

初めて話をしたあの日も、自分の吐き出した煙草の煙を吸い込んだ時も、今も。

みわは儚く消えそうに見える瞬間がある。


誰かと関わるのをやめたのに。
もう誰とも関わらないと決めたのに。

なぜか離れられなくさせるみわ。
むしろ、抱きしめたいとさえ思ってしまう。

気付けば達哉は携帯電話の番号やアドレスをみわに教えていた。


これから始まる日々など、想像もできないまま。
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