そのあと、ディオに案内されて、居住区を見て回った。
 山賊というからには、奪った財宝や食料でいつも酒盛りをしていると思いきや、その生活は想像以上に質素で貧しいものだった。家の外壁は素人が作ったようにデコボコで、おまけに、劣化で剥がれかけている。初めて来たときは気にしなかったけど、入口の扉は何枚かの板を張り合わせて作っていて、サイズが合ってない。日中でも肌寒い土地なのに、これでは夜、すきま風が吹いて寒くて眠れないと思う。

「居住区には五世帯、二十人が暮らしている。男が半数以上を占めていて、女性は少ない」

「さっきの畑で会った人たちもここに?」

「ああ。彼らが主力っていうか、ここの幹部だ」

「なるほど。それで、山賊って、主にどうやって生計を立てているんですか? 失礼ですけど、こんな山の窪地じゃ生活も不便ですよね。せめて、もう少し内陸地に移動すれば過ごしやすいかもしれませんよ?」

 尋ねると、ディオは少し答えに詰まった。

「あ、うん。そうだな。なんていえばいいか……やむにやまれぬ事情があったんだよ」

「やむにやまれぬ事情……」

「君にも、あるんじゃないのかな」

 探るようなディオの視線に一瞬ドキッとした。