天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
第十章 病院へ戻りたくないとわがままを言った彼女
疲れたんだな、その気満々だったのに、先に真由香が寝ちゃうとは、このこと最上に話したら笑われるな。

俺はそっと真由香の身体をずらし、真由香の横で眠った。

すぐ側に愛する真由香がいると思うだけで、心臓がバクバク音を立てた。

俺は中学生かよ。

朝まで真由香の寝顔を見て眠ることが出来ずにいた。

朝の光がさしこみ、俺は真由香を起こさないようにベッドからキッチンへ向かった。

朝食の用意をして、真由香を起こすため寝室のドアを開けた。

「真由香、朝だよ、起きて、支度したら病院へ戻るよ」

真由香は眠い目をこすりながら、起き上がった。

「えっ、朝?私ぐっすり寝ちゃったの?」

「どうだ、具合は」

「大我、どうして起こしてくれなかったの」

真由香は怒った表情で俺を睨んだ。

「よく眠っていたから、起こすとかわいそうかなって思って」

「これじゃ、何のために一晩マンションに帰りたいって許可もらったのか分からないじゃない、ぐっすり眠るためじゃないのに……」

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