タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
後編
 さて、本格的にタケノコが生えてきたから忙しい。
 ただ、田植え前の時期で稲をハウスで育てているところであり、田んぼに水も張っていないため、米作りに携わる人たちがタケノコ堀りを手伝ってくれることになった。

 バーバラは精米の方法を教えて欲しいというので、そのやり方を教えたところ「これなら子供でもできるんじゃないの」と大喜びで、精米は子供たちの担当となった。その際、糠を捨てないようにとだけ念押ししておく。

 ロッサナはタケノコの掘り方を教えながら、タケノコの掘った場所を記録していく。タケノコシーズンが終わったら、竹林を伐採しなければならない。除草剤で枯らすという方法もあるけど、それでは来シーズのタケノコにも影響が出てくるだろう。やはり、地道に竹を伐採していくしかない。

 そしてここでまた思い出す。前世の記憶を――。
 竹といったら、流しそうめんではないか。絶対子供たちが喜ぶ。
 竹を伐採するときには、流しそうめんを企画してあげよう。でもそうめんは無いから、流しそうめんではなく流しめん。めんは小麦で作れば良いし、祖母に聞けばなんとかなりそう。めん以外の野菜を流してもいいな。
 もう、楽しみしかない。

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