エリート警察官は彼女を逃がさない
思い出にします

その次の日、私たちは何も約束をせずに別れた。確かに彼からあの時愛を感じることができたし、それがひと時の快楽の為の演技だとしても私は幸せだった。
だから後悔はないし、素敵な夢を見られたと思う。
そして、私の想像通りと言ってしまえば悲しいが、征爾さんからの連絡はパッタリと無くなった。
なんとなく、自分でもそうなる気がしていたので、それほどダメージはなかった。
仕事が大変だということもわかっていたし、機密を扱う仕事だということも理解していた。
もしかしたら、本当にただの遊びだったかもしれないが、そう思わない方があの日のことを綺麗な思い出にできた。
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