十年越しの溺愛は、指先に甘い星を降らす
おまけ2章 星を刻んだ結婚指輪に愛を誓う
私と理玖の入籍日は、父の葬式から四十九日経ってすぐ。

「10年待ったんだから、1年も待てるわけがない」

という理玖の意向によるもの。
さすがの理玖も、忌中の間は待ってくれてはいたが、それが明けてからは

「いつ入籍する?」

と仕切りに聞いてくるようになった。
ちなみにこの時、すでに私は理玖の部屋で生活する時間が多くなっていた。
父親が入院してからほとんど一人暮らし状態が続いてはいたが、それでも一人ぼっちは寂しいというのも理由だったが、なかなか理玖がベッドから私を離してくれなかった……というのもあるには、ある。
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