こんなのアイ?
tenth chapter
その2日後のクリスマスに特別なことはしなかったが、悠衣と夕飯をうちで一緒に食べ、買って来てくれたタルトを楽しんだ。悠衣は、今年は準備出来なかったが来年はプレゼントを楽しみにしておけと言ったけど…そんなに当たり前に一緒にいられるのかなと、チラッとネガティブな考えが頭を過った…ほんの一瞬。
大晦日に私は実家に帰り、克実は翌1日に日帰りで来たので実家から一緒に東京に帰る。
「疲れた」
車に乗る時、ポツリと漏らした克実に
「運転しようか?」
「久しぶりだろ?大丈夫か?」
「ややこしい道は全くないから大丈夫でしょ。運転するよ」
と私が運転して帰ることにした。
「クリニックのことも報告出来たから良かったね」
「そうだな」
「ふふっ、寝てていいよ」
そして順調に車を走らせていると克実の病院から電話があった。子どもの急患に病院にいる医師が対処したが、出来れば小児科専門医の克実に治療と処置を確認して欲しいという。
「悪いな、愛実。話を聞く限り問題ないからすぐ戻れると思うが」
「それなら待ってるよ。荷物があるし二人とも車の方がいいでしょ、今日は」
「じゃあ、俺の部屋で待ってて」