「サンキュ、孝之。俺、頑張るわ」
 孝之は頷き、それから神妙な顔つきになった。

「我が姉ながら、何をそんなにためらってるんでしょうね。普通の女子なら、島内さんから告られたりしたら、もう感激のあまり、ぶっ倒れそうなのに」

 俺はずっと気になっていたことを孝之にぶつけてみた。

「まだ、元カレのこと、忘れられないのか……な、彼女」

「そこのところは弟の俺にもわかりませんけど。でも、たとえそうでも、俺は断然、島内さんを推しますよ。本当に姉ちゃん、贅沢すぎるって。島内さんみたいな人に想われるなんて、奇跡みたいな出来事なのに」

あー、孝之の言葉が心に沁みる。
「お前、いい奴だよ、本当に」
 
 特上カルビ、奢ってやんなきゃ。